気づいたらベランダが鳩のトイレに…
洗濯物を干そうとベランダに出たら、手すりに白い点々。数日は見なかったことにしていたら、室外機の上と床にも増えていて、朝方にはクルックーという鳴き声で目が覚めるようになった。鳩の被害は、だいたいこの順番で進みます。そして多くの人が最初にやろうとするのが「ほうきで掃いて水で流す」。ところが、これがいちばん危ない選択です。
乾いたフンを吸い込む危険
フンの見た目が乾いてカサカサになっているほど、掃除の仕方が問われます。ほうきも掃除機も「砕いて舞わせる」道具だからです。守るのは水際の一手、湿らせてから拭き取ること。以降の手順はすべてこの一点から組み立てます。
安全な掃除の手順
守るポイントは「吸わない・触れない・湿らせる」の3つだけです。
- 使い捨てマスク(できれば不織布の高密度タイプ)
- ゴム手袋
- キッチンペーパーか古布(捨てられるもの)
- 水または消毒用アルコールのスプレー
- ゴミ袋2枚(二重にする)
- マスクと手袋を着け、窓を閉めます(粉が室内へ入るのを防ぐ)
- フンに水をスプレーして完全に湿らせ、数分置いて柔らかくします
- 湿ったフンをペーパーで包み取るように拭き、ゴミ袋へ。こすり広げないのがコツです
- 取り切ったら、跡の部分をアルコールか薄めた塩素系漂白剤で拭いて消毒します
- 使ったペーパー・手袋・マスクはまとめて袋を二重に縛って処分。最後に手をよく洗います
こびりついて取れない層が広範囲に残った場合は、ケルヒャーなどの高圧洗浄が効きますが、集合住宅では飛散が隣戸への迷惑になるため、養生込みで業者に任せるほうが安全です。
なぜ同じベランダに戻ってくるのか
掃除しても数日で元通り、が鳩被害の本体です。鳩は帰巣本能が強く、一度「安全な場所」と覚えたベランダに執着します。しかも執着の強さは段階的に進みます。最初は手すりで羽を休めるだけ(休憩)、次に天敵から隠れて長時間とどまるようになり(待機)、夜を過ごすようになり(ねぐら)、最後は巣を作って卵を産みます。段階が進むほど追い出す難易度は上がるので、対策は「今どの段階か」で決めるのが合理的です。
定着段階別の対策
- 休憩(たまに来て手すりに止まる) 来るたびに追い払う、手すりにテグス(釣り糸)を張って止まりにくくする、忌避スプレーを使う。この段階なら数百〜数千円の道具で足ります
- 待機・ねぐら(長時間居座る、フンが毎日増える) 部分的な対策では別の場所に移るだけになりがちです。物陰(室外機の裏・物置の隙間)を塞ぎ、ジェル状の忌避剤を止まり場に塗ります
- 巣作り目前 防鳥ネットでベランダ全体を物理的に塞ぐのが確実で、集合住宅なら管理会社への相談も並行してください
巣ができてしまったら
巣を見つけた時点で、個人の対策で追い出せる段階は過ぎています。しかも撤去には法律の壁があります。
空の巣なら撤去自体は可能ですが、巣材の下には大量のフンとダニが溜まっているのが普通です。マスクと手袋の装備で湿らせて除去し、消毒までやり切るか、清掃ごと業者に任せるかを、汚染の広さで判断してください。
掃除と対策はセットで
順番も大事です。フンを残したまま防鳥対策をしても、フンのニオイが「ここは仲間の縄張り」というマーキングとして機能し、執着を呼び続けます。消毒まで含めた掃除で痕跡を消してから、定着段階に合った対策で塞ぐ。この順番で初めて「二度と来ない」に近づきます。
- 乾いたフンは吸い込むと危険。必ず湿らせてから拭き取り、最後に消毒する
- 鳩の執着は休憩→待機→ねぐら→巣作りと段階的に強くなる
- 対策は段階で選ぶ。初期はテグス・忌避剤、進んだら物陰塞ぎ、最終段階は防鳥ネット
- 卵・ヒナのある巣の撤去は法律の制約あり。業者か自治体へ
テグスや忌避剤は数百円、防鳥ネットでも数千円です。巣作りまで進んでからの清掃・消毒・ネット施工を業者に頼むと数万円かかるので、手すりに白い点々を見つけた初期段階の数百円がいちばん安上がりです。
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