浴室・トイレの換気扇、ホコリびっしり
浴室やトイレの換気扇は、掃除しているつもりでも案外放置されがちな場所です。カバーを外してみると、ホコリがびっしりかたまって綿のようになっていたり、湿気でカビが生えていたり——という光景は珍しくありません。このページでは、浴室・トイレの換気扇を安全に掃除する手順をまとめました。
- 作業の最初にブレーカーを切るか、電源プラグを抜く。水まわりは特に感電リスクがあるので省略厳禁
- キッチンの換気扇と違い、汚れの主役はホコリと湿気由来のカビ。油汚れはほぼない
- 内部の電装部品・天井裏の配線には絶対に触れない。分解が必要なカビは業者の領域
キッチンの換気扇との違い
同じ「換気扇」でも、浴室・トイレとキッチンでは汚れの性質がかなり異なります。
キッチンのレンジフードが油煙を吸うのに対して、浴室・トイレの換気扇が吸い込むのは湿気・ホコリ・体から出た繊維などです。油のベタつきはほとんどなく、その代わりホコリが湿気を吸って固まりやすく、長期間放置すると内部にカビが生えることがあります。
洗剤の選び方も変わります。基本はからぶきか、台所用の中性洗剤を浸した布で十分です。パナソニックの天井埋込形換気扇の取扱説明書は、住宅用・家具用のアルカリ性洗剤やかびとり剤、シンナー、アルコール、金属たわしを使わないよう書いています。樹脂の部品が変色したり傷んだりするためです。
浴室換気扇の掃除手順
浴室の換気扇は天井に埋め込まれているタイプが主流で、内部はシロッコファン(筒状の羽根)が多いです。
① ブレーカーを切る
浴室の換気扇は天井近くの湿気が多い場所にあります。作業前にスイッチと分電盤のブレーカーを切るのは、ここでは特に重要です。コンセントが見えない埋め込みタイプも多いので、ブレーカーオフが確実です。ぬれた手でブレーカーを操作しないでください。
② カバーを外す
換気扇カバー(ルーバー)は、ツメやバネで留めてあるだけのものが多いです。カバーを引き下げ、両側のバネを片方ずつつまんで外すと取れます。ネジ留めの機種はドライバーを使います。外したカバーはホコリがかたまっているので、最初に乾いた雑巾かペーパーで大まかにたたいて落とすと周囲が汚れません。
③ フィルター・羽根のホコリを除去する
カバーを外すとフィルターまたは羽根が見えます。
- フィルターがある場合 手前に引き出して、乾いたブラシや掃除機でホコリを吸い取ります。汚れがひどければ中性洗剤を薄めたぬるま湯で洗い、完全に乾かしてから戻すのが鉄則です
- シロッコファン本体が見える場合 フィルターがない機種では羽根が直接露出しています。掃除機のブラシノズルで吸い取り、残ったホコリは乾いた雑巾か使い古しの歯ブラシで払います。羽根を外せる機種なら、台所用中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸して洗い、からぶきして羽根の内側まで乾かします
④ カバーを拭いて戻す
取り外したカバーは、台所用中性洗剤を浸した布で拭いてからからぶきし、完全に乾かしてから取り付けます。ぬれたまま戻すと内部の湿気が増え、カビの原因になります。ドライヤーなどの熱で乾かすのは、変形や変質の原因になるので避けてください。戻した後にブレーカーを入れて、換気扇が正常に動くか確認しましょう。
トイレ換気扇の掃除手順
トイレの換気扇は壁や天井に設置されており、浴室と構造は似ていますが、プロペラ型(羽根が直接外気に面するタイプ)も多く見られます。汚れはほぼホコリだけなので、手順はシンプルです。
① ブレーカーを切る
浴室と同様、最初にブレーカーをオフにします。壁スイッチでも電源は切れますが、ブレーカーオフが最も確実です。
② カバーを取り外す
トイレの換気扇カバーもツメ式が多いです。カバーを両手で持ち、手前に引くか下に引くと外れます。カバーを外すと本体(モーターや羽根)が見えます。
③ ホコリを掃除機で吸い取る
羽根やモーター周辺のホコリを掃除機のブラシノズルで吸い取ります。羽根の間まで届くよう、細いノズルやブラシを使うと効果的です。
掃除機だけでは落ちない場合は、乾いた布や使い古しの歯ブラシでやさしくかき出します。このとき、羽根を強くこすったり変形させたりしないよう注意してください。
④ カバーを拭いて戻す
カバーを中性洗剤で拭いてよく乾かし、取り付けます。ブレーカーを入れて動作確認をしたら完了です。
換気扇の種類別、お手入れの決まりの突き合わせ
| 天井埋込形換気扇 | 浴室暖房換気乾燥機(フィルター以外) | パイプファン | |
|---|---|---|---|
| 頻度の目安 | 1か月に1回程度、3か月に1回程度は羽根まで | 1か月に1回程度 | 外側は1か月に1回程度、内側は3か月に1回程度 |
| 外して洗う部品 | ルーバー。3か月ごとに羽根とオリフィスも | 書いていない(拭くだけ) | ルーバーと羽根 |
| 拭くだけの部品 | 本体 | 本体とルーバー | シャッターと本体 |
| 洗剤 | 台所用の中性洗剤をとかしたぬるま湯 | 中性の浴室用洗剤を薄めて、布に浸して拭く | 書いていない |
| 主な注意 | 本体に水やお湯、かびとり剤をかけない。アルカリ性洗剤・シンナー・アルコール・金属たわしは使わない。熱で乾かさない | ルーバーに無理な力を加えない | ブレーカーを切ってから。シャッターを強く押さない、潤滑剤を塗らない |
3つに共通するのは、電源を切ってから作業することと、本体は布で拭くだけにすることです。洗剤の書き方は機種で違う(台所用の中性洗剤と、中性の浴室用洗剤)ので、本体の品番を確かめて、その機種の取扱説明書に従ってください。
自分でできる範囲とプロの領域
浴室・トイレの換気扇で自分が安全にできる作業と、プロに任せるべき作業はきっぱり分かれます。
- カバー表面のホコリ・汚れ拭き
- フィルターや羽根のホコリ除去(掃除機・ブラシ)
- カバーの取り外しと水拭き(乾燥後に取り付け)
- 内部のカビ除去(電装部周辺)
- モーター・天井裏の配線まわり
- 分解が必要な内部洗浄
- 年数が経過して異音・異臭がある場合
カビ・電装部・分解はプロの領域
換気扇の内部でカビが繁殖している場合、表面を拭くだけでは根元まで除去できません。また、モーターや天井裏に走っている配線は電気工事の資格が必要な領域です。
長く使っている換気扇は、部品の劣化で分解時に破損することもあります。換気扇には「設計上の標準使用期間」があり、パナソニックの天井埋込形換気扇の取扱説明書の例では15年です。異音・異臭がある場合も同様に、無理な自己メンテナンスより業者への依頼をおすすめします。料金はエリアや業者で変わるので、2〜3社の見積もりを比べてください。
よくある質問
- 浴室・トイレの換気扇の汚れはホコリとカビが主役。油汚れとは別アプローチ
- 作業前のブレーカーオフは省略しない。水まわりは特に感電リスクが高い
- カバーと外せるフィルター・羽根の表面を掃除するのが自分でできる範囲
- 洗ったパーツは必ず完全乾燥してから取り付ける
- 内部のカビ・電装部・天井裏配線・異音は自分で触らずプロへ
参考にした公式情報(4件)
- パナソニック 天井埋込形換気扇 取扱説明書 FY-24C8 ほか
- パナソニック フィルター以外のお手入れ方法が知りたい。(浴室暖房換気乾燥機に関して)(よくあるご質問)
- パナソニック 【パイプファン】お手入れ方法を教えてください。(よくあるご質問)
- ダスキン 浴室クリーニング
