エアコン掃除のやり方、自分でどこまでできる?
エアコン掃除は、フィルターや吹き出し口など外側なら自分できれいにできます。しかし、内部の奥深くに手を出すと故障や水漏れの原因になります。家庭で安全にできる手順と、プロに任せる境界線を整理しました。
- 自分でできるのはフィルター・前面パネル・吹き出し口まで
- 奥の熱交換器(アルミの板)や送風ファンはプロの領域
- 市販の洗浄スプレーは使わない。配線端子に液が付くと発火するおそれがあるため、内部は専門業者に任せる
- 作業前は必ず電源プラグを抜く。これだけは絶対
自分でできるエアコン掃除
用意する道具は、掃除機・台所用中性洗剤・柔らかい布があれば十分です。手順どおりに進めていきましょう。
① 電源プラグを抜く
作業を始める前に、運転を止めて必ずコンセントから電源プラグを抜いてください。通電したまま内部に触れたり水滴が飛んだりすると、感電やショートによる火災を引き起こします。プラグが抜けないときは、専用ブレーカーを切って作業しましょう(ダイキン)。
② フィルターの掃除
前面パネルを開けてフィルターを取り外します。水に濡れるとホコリが固まるため、水洗いの前にまず掃除機でホコリを吸い取ります。網目への食い込みを防ぐため、必ず表面から吸った後に裏面を吸いましょう(パナソニック)。
汚れが残るときは、台所用中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗います。界面活性剤が油汚れを包んで浮かすため、水だけでは落ちないベタつきも落ちます。変形を防ぐため50℃以上のお湯は避け、柔らかいブラシで洗いましょう(ダイキン)。
洗い終わったら、直射日光やドライヤーを避けて日陰で完全に乾かします。熱による変形を防ぎ、残った水分によるカビの繁殖を抑えるためです(パナソニック)。しっかり乾いたら元の位置に戻します。
③ パネルや吹き出し口の掃除
本体や前面パネル、ルーバーは柔らかい布でからぶきします(パナソニック)。内部への水分侵入による腐食を防ぐため、吹き出し口も手の届く表面だけをからぶきにとどめてください。奥に汚れやカビがあっても無理に手を入れず、クリーニング業者に任せましょう(パナソニック)。
④ 市販の洗浄スプレーは使わない
市販のエアコン洗浄スプレーは、自分で使わないでください。内部の電気部品に洗浄液がかかると、最悪の場合発煙・発火につながるおそれがあるためです(パナソニック)。
NITEによると、2015〜2019年度の5年間に誤った内部洗浄による火災事故が20件起きています。洗浄液が配線端子に付着して発火した例などが報告されています。引火性のあるアルコールや、金属を腐食させる塩素系漂白剤での清掃も危険です(NITE)。
エアコン手入れの工程と判断基準
| 対象・工程 | 何をする(何を使う) | なぜそうするか(仕組み・成分) | やり方の要点 |
|---|---|---|---|
| 電源の停止 | 電源プラグを抜く(またはエアコン専用ブレーカーを切る) | 通電状態での感電やショート、水滴の付着による故障を防ぐため | 作業前に必ずプラグを抜いて安全を確保する |
| ホコリ取り | 掃除機で吸い取る | 水分でホコリが固まるのを防ぎ、油分を含んだホコリをあらかじめ減らすため | 表面から吸ってから裏面を吸う(パナソニック) |
| フィルターの水洗い | 50℃未満のぬるま湯と台所用中性洗剤 | 界面活性剤が油汚れを包んで浮かすため。50℃以上の熱による変形・変色を防ぐため | 柔らかいブラシやスポンジで軽くなでるように洗う(ダイキン・パナソニック) |
| フィルターの乾燥 | 日陰で完全に乾かす | 熱や紫外線による変形を防ぎ、残った水分によるカビの繁殖を防ぐため | 直射日光やドライヤーを避けて陰干しする(パナソニック) |
| 吹き出し口・ルーバー | 柔らかい布でからぶき | 内部への水分侵入による電装部の腐食やカビを防ぐため | 手の届く表面だけを拭き、奥へ布や棒を入れない(パナソニック) |
| 奥の熱交換器・ファン | 自分で洗わずプロに依頼する | 洗浄液が配線端子に付着するとトラッキング現象で発火するおそれがあり、分解や高圧洗浄には専門知識が必要なため | 市販の洗浄スプレーは使わず業者に任せる(NITE・パナソニック) |
あわBASEでは、感電やショートを防ぐために必ず作業前に電源プラグを抜き、フィルターは破損や目詰まりを防ぐため掃除機で表から吸った後に50℃未満のぬるま湯と中性洗剤で洗うことを基本とします。熱による変形やカビの再発を防ぐため、ドライヤーを使わず日陰で完全に乾かしてください。なお、ルーバーの動かし方やお掃除機能の仕様など、機種によって部品や禁止事項が異なるため、自分の機種の取扱説明書を確かめてください。
プロに任せる境界線
エアコンの奥には、薄い金属板が並ぶ熱交換器(フィン)や円筒状の送風ファンがあります。この部分は家庭の道具で触らず、プロの領域として切り分けましょう。
- 分解のリスク カバー以上の分解は元に戻せなくなったり水漏れを起こしたりする危険がある
- 火災の危険 洗浄液が配線端子に付着するとトラッキング現象で発火するおそれがある(NITE)
- スプレーの弊害 市販の洗浄スプレーは電気部品にかかると発煙や発火の危険がある(パナソニック)
つまり、熱交換器の奥や送風ファン内部の洗浄は、プロのエアコンクリーニングに依頼するのが安全です。無理に手を出さず、外側と内部で役割を分けましょう。ファン周りの手入れについては、エアコンのファン掃除でも解説しています。
フィルター掃除の頻度
吸気効率を保つため、フィルター掃除は2週間に1回が目安です(ダイキン・パナソニック。お掃除機能付きはシーズンの始めと終わり)。ホコリで網目がふさがると余計な電力を消費し、年間の電気代に約1万円以上の差が出る試算もあります(パナソニック)。詳しい影響は、エアコンフィルター掃除の頻度をご覧ください。
前面パネルや吹き出し口の拭き掃除は、汚れが目についたときにすれば十分です。奥のフィンの汚れが目立つなら、自分で触らずプロに相談しましょう(ダイキン)。
自分でできることとプロの違い
自分でやる日常の手入れとプロのクリーニングは作業の深さが違います。
- フィルターの取り外し・水洗い
- 前面パネルの拭き掃除
- 吹き出し口・ルーバー表面の清掃
- 外装カバーのホコリ取り
- 熱交換器(フィン)の高圧洗浄
- 送風ファンの奥まで分解洗浄
- ドレンパン・ドレンホースの洗浄
- 電装部の養生
外側はこまめに自分で手入れし、奥の汚れはプロに任せましょう。フィルターを洗っても風の臭いが気になるときは、エアコンが臭いときを参考にしてください。
よくある質問
- 作業前に必ず電源プラグを抜く
- 自分でできるのはフィルターや吹き出し口まで
- フィルターは吸塵後に水洗いして陰干しする
- 奥の熱交換器や送風ファンはプロに任せる
参考にした公式情報(5件)
- ダイキン エアフィルターのお手入れ方法(壁掛け)(よくあるご質問)
- ダイキン エアコンのお手入れをしよう(空気の学校)
- パナソニック エアコンの運転効率が上がる、フィルターのお手入れ方法
- パナソニック エアコンのお手入れ方法(よくあるご質問)
- NITE(製品評価技術基盤機構) エアコンの内部洗浄による事故に注意
