冷房、消して出かける?つけたまま?
答えを先に言うと、外出が30分以内ならつけたまま、数時間空けるなら消すほうが安くなりやすい、が実用上の目安です。「つけっぱなしのほうが安い」という説も「こまめに消せ」という説も、それぞれ半分だけ正しく、分かれ目は外出時間にあります。
なぜ時間で答えが変わるのか。エアコンの電気代は運転中ずっと同じペースでかかるのではなく、部屋を設定温度まで下げる起動直後の区間に集中します。設定温度に届いたあとの維持運転は、起動時の数分の一の電力しか使いません。つまり「消す」の節約効果は、止めていた時間の節電と、再起動時の電力の山との差し引きで決まります。
- 外出30分以内 つけたまま(再起動の山のほうが高くつく)
- 外出2〜3時間以上 消す(止めている節電が山を上回る)
- 熱帯夜の就寝中 つけたまま推奨(電気代より健康リスクの問題)
3つの場面で考える
場面1: 30分のコンビニ・買い物
部屋はまだ冷えていて、外気で温まりきる前に帰ってきます。ここで消すと、帰宅後にまた起動時の山を払うことになり、止めていた30分の節電分を再起動のコストが上回りがちです。日中の短い外出を1日に何度も繰り返す休日は、その差が積み上がります。
場面2: 2〜3時間の外出
このくらい空くと部屋の温度は外気に近づき、つけたままの維持運転も「熱い外気と戦い続ける」状態になって電力を食い続けます。止めていた時間の節電が再起動の山を上回るので、消して出るのが得です。
場面3: 半日以上の外出・出勤
迷う余地はありません。消してください。8時間の維持運転をまかなえるほど再起動の山は大きくありません。帰宅時の暑さがつらいなら、スマートリモコンやタイマーで帰宅30分前にオンにすれば、快適さと節約を両取りできます。
場面から導ける運用ルール
3つの場面を並べると、線引きは「部屋の温度がどこまで戻るか」だと分かります。そこから導ける日常のルールは3つだけです。
- 30分以内の外出は触らない(つけたまま)
- 2時間を超える外出は消す。その間の換気は帰宅直後にまとめて
- 30分〜2時間のグレーゾーンは、真夏日の日中ならつけたまま、朝夕や曇りなら消す(外気との温度差が大きいほど再起動の山が高くなるため)
つけっぱなし派もこまめ派も効く設定
どちらの運用を選ぶにしても、設定そのもので山を低くできます。効果が大きい順に2つだけ挙げます。
サーキュレーターの併用も、山を下げる側に効きます。冷気は床に溜まるので、かき混ぜるだけで体感温度が下がり、設定温度を1℃上げる余地が生まれます。
どっちを選んでも高いなら、原因は汚れ
ここまでの損得は、エアコンが健康な場合の話です。フィルターや熱交換器がホコリとカビで詰まると、風が通らず設定温度に届くまでの「山」がひたすら長くなるため、つけっぱなしでもこまめに消しても電気代が高止まりします。「去年より電気代が明らかに上がった」「設定温度を下げても冷えない」なら、運用の工夫より先に汚れを疑ってください。
フィルターは自分で洗えます(エアコンを自分で掃除する方法)。ただ、熱交換器や送風ファンの奥に届くのは分解洗浄だけで、ここが詰まっている場合はプロのクリーニングが実質唯一の解決策です。冷えの悪さの切り分けはエアコンが冷えない原因の確認手順も参考になります。
ヒント
注意