排水溝のつまり、重曹だけで本当に直る?
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キッチンのシンクやお風呂の排水口の流れが悪くなったとき、「重曹だけでつまりは解消できるのかな」と気になりますよね。ですが、LIXIL と花王が流れの悪い排水口に案内しているのは重曹ではなく、台所用中性洗剤での掃除と、パイプ用洗浄剤です。重曹でつまりが直るという案内は、この記事で確かめた LIXIL と花王の情報にはありません。ここでは、メーカーの案内をもとに、流れの具合ごとの対処法と、洗浄剤を使うときの注意をまとめました。
重曹だけでつまりは直る?
水がたまって何分も引かない、完全に水が止まった、というつまりを重曹で直せるという案内は、メーカーの情報には見当たりません。LIXIL がキッチンの排水の流れが悪いときに案内している順番は、次のとおりです。
- ごみかごや排水トラップを外し、台所用中性洗剤とやわらかいスポンジなどで汚れを取る
- それでも流れが悪ければ、発泡タイプのパイプ洗浄剤を使う(固形タイプは使わない)
- 洗浄剤を使っても直らなければ、油分などの頑固な汚れや異物がつまっていることが考えられる(LIXIL は、VU管などの直管なら高圧洗浄ができ、排水ホースなら高圧洗浄はしないよう案内しています)
お風呂や洗面所の髪の毛やヌメリには、花王の「パイプハイター 高粘度ジェル」のような、水酸化ナトリウムや次亜塩素酸塩を含むパイプ用洗浄剤があります。
重曹とクエン酸の泡はつまりに効く?
「重曹とお酢(クエン酸)で発泡させてスッキリ」という掃除法が紹介されていることがあります。泡がシュワシュワと出ると、奥の汚れまで溶かしてくれそうに見えますよね。
あの泡は、重曹と酸が反応してできる二酸化炭素です。ただ、この泡で配管の奥の油の塊や髪の毛が取れるという案内は、LIXIL にも花王にもありません。つまりの原因ごとに、メーカーが案内しているものは次のとおりです。
- キッチンの油汚れ LIXIL は、排水口や配管に固形物や油汚れがたまったつまりには、発泡タイプのパイプ洗浄剤が効果的だと案内しています(固形タイプは使わない)
- お風呂の髪の毛 髪の毛やヌメリには、水酸化ナトリウムや次亜塩素酸塩を含むパイプ用洗浄剤があります
- 異物 LIXIL は、パイプ洗浄剤で直らないときは異物がつまっていることも考えられるとしています。取り出せないときは、水道修理業者に相談してください
つまりの症状別の直し方
① 髪の毛やヌメリなら「パイプ用洗浄剤」
お風呂や洗面所の流れが鈍いときは、水酸化ナトリウムや次亜塩素酸塩を含む市販のパイプ用洗浄剤があります。たとえば花王の「パイプハイター 高粘度ジェル」は、目皿のごみや髪の毛を取り除いてから液を排水パイプにかけ(つまりを直すときはボトルの約2/3〜全量)、15〜30分置いたあと、十分な水で流す使い方です。
花王の「パイプハイター 高粘度ジェル」の注意書きでは、次のことを守るよう案内しています。
- 必ず単独で使う。酸性タイプの製品や塩素系の排水口ヌメリ取り剤、生ごみ、食酢、アルコールと混ざると有害なガスが出て危険(まぜるな危険)。国民生活センターによると、排水トラップには前に使った洗浄剤が残っていることがあります。クエン酸やほかの洗浄剤を使った日に、続けて塩素系のパイプ用洗浄剤を使わない
- 使うときは換気扇を回すなど換気をよくし、炊事用手袋をつけ、眼鏡などで目を守る
- 入浴中は絶対に使わない。使ったあとは十分に水で流してから入浴する
- 浴槽の排水栓やディスポーザーには使わない。トイレのつまりにも使わない
- 置く時間は説明書どおりにし、熱湯で流さない
- ほかの製品を使うときも、それぞれの注意書きを読んでから使う
② 水がたまって引かないとき
水がたまって引かないときに、ラバーカップや真空式パイプクリーナーで吸い引きする方法もあります。
本格的なつまり解消の詳しい手順については、排水溝のつまりの直し方で場所別の直し方を解説しています。
流れの具合ごとに、することとしないこと
| 流れの具合 | まずすること | しないこと | 出どころ |
|---|---|---|---|
| キッチンで流れが遅い | ごみかごや排水トラップを外し、台所用中性洗剤とやわらかいスポンジで洗う | 固形や粉末の塩素系洗浄剤(ヌメリ取り剤など)を使う | LIXIL |
| 洗っても流れが悪い | 発泡タイプのパイプ洗浄剤を使い、大量の水で流す | 固形タイプのパイプ洗浄剤を使う。キッチンでラバーカップを使う(水漏れのおそれ) | LIXIL |
| 浴室や洗面所の髪の毛・ぬめり | 換気をよくし、手袋と眼鏡などで身を守る。目皿のごみや髪の毛を取り、パイプ用洗浄剤をかけて15〜30分置き、水で流す | ほかの洗浄剤や酸性タイプの製品、食酢と混ぜる。入浴中に使う。浴槽の排水栓に使う。長時間置く。熱湯で流す | 花王 |
| 洗浄剤を使っても直らない | 油分などの頑固な汚れや異物を疑う。VU管などの直管なら高圧洗浄ができる | 排水ホースでつながる配管を高圧洗浄する(パイプが破れる) | LIXIL |
| ふだんの予防 | 油汚れは拭き取ってから洗い、油を流したら45〜50℃のお湯を流す | 油をそのまま流す | LIXIL |
2社の案内に食い違いはありません。LIXIL の案内は LIXIL のキッチンについてのものなので、ほかのメーカーのシンクは取扱説明書で確かめてください。キッチンでパイプ用洗浄剤を選ぶときは、LIXIL が勧める発泡タイプかどうかも見ておくと安心です。
臭いとぬめりをためないふだんの手入れ
LIXIL がキッチンの排水口の手入れとして案内しているのは、次の方法です。
- ごみかごのごみを捨てる 生ごみや髪の毛など、手で取れるごみを取り除く
- 台所用中性洗剤で洗う ごみかごや排水トラップを、やわらかいスポンジや洗浄ブラシで洗う
- しつこい汚れには台所用漂白剤 スプレー式の台所用漂白剤を使い、ぬめりがなくなるまで十分に水で洗い流す
- 油は流さない フライパンなどの油汚れは洗う前に拭き取る。油を流したあとは45〜50℃のお湯を流すと、つまりの予防になる
重曹やクエン酸を使う手入れが紹介されていることもありますが、この記事で確かめたメーカーの案内には無く、量や回数の決まりもありません。使うなら商品の表示に従ってください。クエン酸は酸性なので、塩素系の漂白剤やパイプ用洗浄剤と続けて使わないでください(国民生活センターは、塩素系洗浄剤は必ず単独で使い、ほかの洗浄剤を続けて使わないよう注意しています)。
自分で直せない場合は水道修理業者へ相談を
LIXIL は、パイプ洗浄剤を使っても流れが直らないときは、油分などの頑固な汚れや異物がつまっていることが考えられるとしています。VU管などの直管なら高圧洗浄ができますが、排水ホースでつながっている配管は、高圧洗浄をするとパイプが破れるので行わないよう注意しています。
自分の家の配管がどちらか分からないときや、自力での対処が難しいと感じたら、無理をせずプロの水道修理業者に相談してください。
下水臭が逆流してくる場合のトラブルについては、排水口が臭いときの原因と対処法も合わせて確認してみてください。
よくある質問
- 水がたまって引かないつまりを重曹で直せるという案内は、メーカーの情報には無い
- キッチンは台所用中性洗剤で洗い、だめなら発泡タイプのパイプ洗浄剤(LIXIL)
- 塩素系のパイプ用洗浄剤は単独で使い、換気・手袋・目の保護。入浴中や浴槽の排水栓には使わない(花王)
- ふだんの予防は、油を流さない、ごみかごを中性洗剤で洗う(LIXIL)
- 自力で流れない場合は無理せず水道修理業者へ相談する
